明治大学商学部 大下祐成

明治大学商学部
大下祐成

3回目の報告は外食時の「トッピング」についてです。まず、こちらをご覧ください。

これは私の3日前の昼ごはん。私は普段からまったく自炊しません。この牛丼、七味をかけ、紅生姜を乗せて、食べています。

私たちは、このような卓上調味料等を乗せた食べ方を「トッピング」と定義します。エスノグラフィーで観察した1人暮らしの大学生たちも、外食時にたくさんトッピングをして、食べ方を工夫していました。テーブルの上で、自分だけの料理を調理しているわけです。

以下、ノートからの引用をみてみましょう。

フィールドノート①(2015年5月14日 1人暮らしの大学生Cさんの場合)

紅しょうがとドレッシングをトッピング
午前4時過ぎ、すき屋に行こうと誘われる。思いつきですき屋に行きたくなったらしい。 すき屋の目の前につくと突然、「キングサイズを頼もう」という。料理が運ばれてくると、紅ショウガが好きらしく大量の紅ショウガをのせた。後半は、「味に変化をつけたかった」ためドレッシングをかけていた。半分ほど手をつけたが限界が来たらしく「もう無理や」と食べるのをやめた。

フィールドノート②(2015年6月16日 1人暮らしの大学生Dさんの場合)

定食の各品目に調味料をトッピング
Bさんは焼肉定食590円 +特盛り100円の計690円を迷わず注文した。
理由は、焼肉定食はサラダもついているため、松屋の中でも安いのだという。
入店する前に2日後の「18日から鳥の甘辛味噌炒め定食、ライス大盛り無料」と掲げられたポスターが貼ってあった。定食のキャンペーンが始まるとその商品を注文するようになるそうだ。 
 定食が運ばれてくるとすぐにサラダにごまだれドレッシングをかける。量は少し多めに見えた。次にご飯にカルビソースをかける。最後に肉にポン酢をかけ、大根おろしにもかける。一通りソースをかけ終わるとサラダから食べ始める。 大きく一口目を食べ、食べ放題の紅生姜に手を伸ばしご飯の上に乗せる。

このように、1人暮らしの大学生は外食時にいくつものトッピングをすることによって料理の味を変化させていました。また、フィールドノート②のように、調味料自体を味わっていると思われるケースもあります。また、今回のエスノグラフィーではほとんどの外食が牛丼店やファストフード店でした。

全国大学生生活協同組合連合会による2014年『第50回学生生活実態調査』によると1人暮らしの大学生の一ヶ月の食費は平均24,480円です。1日の食費にすると816円程度。これでは、満足な食事をとることは難しいといえます。自炊よりも費用のかかる外食であれば、なおさら家庭の夕食のように、たくさんの料理を食べることができません。

そこで、調味料を使って料理の味を変化させ、満足感を得ようとするのです。自分だけのフルコースに変化させている、ともいえるでしょう。

あまり食にお金をかけることができない大学生ですが、まったく食に興味がないわけでなく、貧しい中でも工夫して食べる手段が「トッピング」なのです。

まだまだ大学生の食生活には変わった行動が見られます。
次の報告をお楽しみに!

 

 

 

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