女子会は2パターン――スマホから手が離せない女子会と、放置する女子会

   明治大学商学部    山口琴子

  明治大学商学部 

 山口琴子

 

 

皆さんは、クリスマス、ラブホ、アフタヌーンティーと聞いて、その後に共通して入る、イマドキ大学生の「遊び」がわかりますか?

 

答えは「女子会」です。女子会にも様々な種類がありますが、そんな女子会と切っても切れない関係にあるのがSNSです。そして、女子会には次の2パターンがあり、今回はその違いについて報告します

l  「頻繁にSNSを利用する女子会(スマホから手が離せない女子会)」

l  「スマホを放置する女子会」

 

今回、都内の私立大学に通う大学2年生の女性たちに調査に協力してもらい、様々なタイプの女子会に4回参加しました。

 

そこで、「instagram」と「snapchat」というアプリケーションが最近の女子大生には欠かせないコミュニケーションツールだということが分かりました。

 

ここで「instagram」と「snapchat」について簡単に説明しておきましょう。

 

【Instagram】

インスタグラムとは、撮影した写真を加工してインターネット上に共有する、スマートフォンの無料アプリケーションです。ユーザー数は全世界で 4億人です。(Twitterが3.1億人)

【Snapchat】

スナップチャットとは、撮影した写真や動画を、自分で決めた友人にだけ共有するスマートフォンの無料アプリです。インスタグラムとの違いは、送る写真の閲覧時間を1~10秒に設定し、その時間を超えると送った写真は自動的に消去されるという点です。最近では、スナップチャットの自分の投稿を保存し、その後それをインスタグラムに投稿するパターンも増えています。女性のモデル、芸能人、大学生の間で人気があり、ユーザー数は1億人を越えています。

 

 

この2つのアプリに共通している特徴は、文章ではなく「写真(または動画)」をインターネット上や親しい友人に向けて投稿できるという点です。4回全ての女子会において上記の2つのアプリは登場し、それらが使われる(手が離せない)女子会と使われない(放置する)女子会では、ある違いがあったのです。それは、「写真を撮る頻度が多い(スマホから手が離せない)女子会ほど、お店選びに時間をかけている」ということです。

 

 

おめかしで気合が入るアフタヌーンティー女子会

 

では最初に、写真(スマホ)の登場回数が一番多かった女子会のフィールドノーツを見てみましょう。

 

 

フィールドノート①12月24日(木)

1ヵ月予約待ちのホテルでアフタヌーンティー女子会

 

前菜を食べ終え、メインの3段のケースに乗せられたアフタヌーンティーが登場すると、一同ここぞとばかりにスマホのカメラを起動させ、各々アフタヌーンティーを撮影し始めた。食べ物を撮り終えたMは次にSnapchatを起動させ、「はい、みんな撮るよー」と言いながら動画を撮り始めた。外カメラでM以外の3人の名前を一人ずつ呼び、順々に映すと最後の余った数秒は店内の内装を撮って、10秒間の撮影を終えた。すると、動画に撮られたAは「やばい、きょう綺麗目な格好してきてよかったー(笑)スカート引っ張り出してきてよかったほんとに。」と、ホテルの雰囲気に場違いな格好で来なかったことに安心した様子で語った。

 

 

この日は、店の内装、食事、飲み物、ホテルの入口での全身写真など、とにかくあらゆる場面でカメラが登場しました。4人合わせてカメラを出したのは16回で撮った写真の枚数は72枚でした。店に入ったその瞬間からホテルを出るまで写真、動画を撮り続ける、これぞ「スマホから手が放せない女子会」です。この日の女子会は1か月前から、クリスマスイブに合わせて予約したホテルのアフタヌーンティー女子会でした。

 

以下の写真はこの日InstagramやSnapchatに投稿されたものです。

 全身

全身

 内装

内装

 食べ物

食べ物

 

普段着でくつろぐ居酒屋女子会

 

次に、お店選びに時間をかけてない時のノーツです。

 

 

フィールドノート③3月11日(金)

場面 (その時の気分)で決まった居酒屋女子会

 

Kが終電の時間が近づき「ごめーん。ちょっと終電のお時間なんで、ここらへんで写真撮りません?」というと、店に入ってから約5時間半しゃべり続け、写真のことなどすっかり忘れていたという残りのメンバーは、「いやいや撮らなきゃ!撮ろ撮ろ!」と言い写真を撮る準備をし始めた。卓の一番端に座っているKが内カメラで全員が映るように腕を伸ばし写真を1枚撮ると、アングルを変え全てで7枚写真を撮った。

 

 

この日、アフタヌーンティー女子会の時に16回も登場したカメラは、撮影帰り際の1回しか登場しませんでした。これぞ「スマホを放置する女子会」です。この日の女子会は、当日、集合場所で話し合い、行き当たりばったりでお店を決定しました。その時に撮った帰り際の1枚がこちらです。

この日、5人中4人がジーンズをはき、右側の手前から2番目の彼女は終始お店の中で白いキャップを被っていました。

 

いかがでしょうか。写真を撮る枚数が少なくSNSの投稿が控えめな女子会は、お店選びに時間をかけず、格好もいつも通りで、比較的ラフな女子会が多いことが分かりました。その一方でSNSの投稿が盛んな女子会は、約1ヵ月前からホテルを予約し、店内の内装も食事もこだわりがあり、普段行かないような、比較的ラグジュアリーな女子会が多いようです。

 

 

SNSの位置情報でリア充をアピール

 

「頻繁にSNSを利用する女子会(スマホから手が離せない女子会)と、そうでない女子会(スマホを放置する女子会)に違いはあるのか?」――答えは、YESでした。

写真を頻繁に撮りSNSの登場回数が多い(スマホから手が離せない)女子会ほど、お店選びに時間をかけていることが明らかになりました。

 

女子たちは、インスタグラムでは投稿した写真に位置情報も載せられるため、非日常でリッチなひと時を写真に収め、それを投稿し「こんなところへ行きました」とフォロワーにアピールする手段として使っています。普段行けないような、ホテルやそのプランを憧れの対象とし、その写真をSNSに投稿し「いいね」をもらうことで、生活の充実を測り、欲求を満たしているのです。今後もSNSと女子会の実態から目が離せません。

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