大学生ダンサー恒例の鏡前で集合写真

 大学生に人気のサークルの一つにダンスサークルがあります。大学からダンスをはじめる人は多く、その所属人数は規模が大きなところだと、数百人にも及びます。そんなダンスサークルの特色として深夜練があげられます。深夜練とはスタジオの深夜レンタルや外灯のある公園を利用して、練習を行うことです。

 

なぜ深夜練をするのか

 ダンスサークルに所属している学生はあたりまえのこととして深夜練を行います。しかし、世間一般的に深夜練のイメージはよくないのではないでしょうか。次の日に疲れがたまりそうですし、安全面も気になります。なにより、「大学生」と「深夜」これだけで、ただ深夜に集まって騒ぎたいだけなのでは?と思われていそうです。そこで、深夜練の実態を調査することにしました。

 

対象:ダンスの深夜練をする大学生10人

性別:全員女性

日時:12/29 0:00~8:00

 

睡眠時間をお金に換える

 

10人のうち普段から深夜練をしているのは3人で、のこり7人はダンスの練習はしているものの、深夜は初めてでした。

 

練習時、お金に関するやりとりが聞かれました。

 

練習が始まる前、着替えている際にサークルでの夏休みの話になった。みきが「ほんと、お金なくなる。」というと、ゆうこが「うちもやばい」と同調した。みきが「夏公演で十万なくなるから。」というとゆうこが「まじか、それはやばいね、うちんとこそんなにお金はかかんないけど。交通費がさ、夏休みはほぼ毎日小田急よみうりランド(練習場所の最寄り駅)まで通わなくちゃいけなくて。ほんと交通費がかかる。定期買おうかと思ったもん。

てか実際買ってる人いたし。夏休みバイトとサークルしかしてない」と、二人で夏休みのハードさを語っている

(12月29日のフィールドノートから引用、以下同じ)

 

  遊んでばかりと思われがちなダンスサークルですが、ひたすら練習をして、練習のためのお金を貯めて、というように至極真面目にダンスばかりやっているようです。

  そんなお金も時間もない大学生ダンサーにとって、深夜レンタルは魅力的です。深夜レンタルの一時間あたりの料金は、日中のレンタルの半額以下です。また、日中に練習時間をとる代わりに、深夜練を行うことで、日中の時間をバイト等に費やすことができます。大学生にとって、睡眠時間を削って、練習時間も確保でき、お金も貯まるのならば、一石二鳥といえるのかもしれません。

 

 

授業はサボらない

 

練習後、授業に関するやりとりが聞かれました。

 

最後に曲全体を通して、午前5時ごろ練習が終わった。(休憩は5時間中計1時間ほど)あやが「ここシャワーないのか、まじかー。帰るしかないか、とりあえずシャワーあびるじゃん、そのまま学校いくわ。ももかが「えー、眠くないの」と聞くと、あやは「寝たいけど。おきられる自信ない」といった。あやは一限に授業があり、練習場所が家と大学の間であったため、そのまま大学にいきたいところだが、あまりにも汗臭いので、シャワーを浴びるためだけに家にかえるのだという。

まりは「めっちゃ目冴えてきた!もうこのまま学校いこうかな、家帰ったら寝ちゃう」と言った

 

 

大抵、深夜練というのは電車の始発に合わせて終わりにすることが多いです。やたらと長くやっていても集中力がもたないからだそうです。早く終わった(5時台に練習が終了した)と言っても、一睡もしてない上に運動をしているので、疲れているはずですが、全員、きちんと授業を受けたようでした。まだ体力のある若い大学生だからこそできることかもしれません。

 

 

 今回、大学生ダンサーは練習をするための費用と時間の捻出に苦労しており、そのために深夜練を行うこと、深夜練の後には帰宅して爆睡という形ではなく授業に出席していることがわかりました。また、予想していたような「深夜に大騒ぎ」というような様子は見られませんでした。深夜練は意外と真面目な活動なのかもしれません。

明治大学商学部 中塚眞悠

明治大学商学部

中塚眞悠

Comment